\( \require{cancel} \)
earth
湘南理工学舎
[戻る]
2025/11/19

 楽しく学ぶ…微分方程式

 --目 次--

  • 用 語1
  • 直接積分形
  • 用語2
  • 変数分離形
  • 同次形
  • 1階線形微分方程式
  • ベルヌーイの微分方程式
  • リッカチ微分方程式
  • 完全微分方程式
  • 積分因子

  • 応用例1/直流回路の過渡
  • 応用例2/放射線炭素年代測定

  •  1階微分方程式の要約 


     ここまで1階の微分方程式を学んできましたが、微分方程式はその方程式の形により様々な解法・公式がありました。
    それだけ解けない微分方程式が沢山あり, 先人の数学者が難解な微分方程式の解法を導き・確立したのでしょう。
    ここまでの各解法・公式を要約してまとめておきます。

    積分の復習は次を参照して下さい。
    積分公式【参照先】 置換積分【参照先】
    部分積分【参照先】 有理関数の積分【参照先】

     

     用 語 1

    【参照先】
  • •常微分方程式
  • •偏微分方程式
  • •1階微分方程式
  • •2階微分方程式
  • •1階偏微分方程式
  • •2階偏微分方程式
  •  直接積分形 

    【参照先】
    直接積分形は導関数\(y'\) が\(x\) の関数\(f(x)\) だけの微分方程式で, 両辺を\(x\) の積分により解くことができます。

     \(\dera{y}{x}=y'=f(x)\) ❶
    の形の微分方程式を直接積分形といいます。
    その一般解は 両辺を \(x\) で積分, 任意定数を \(C\) として
     \(y=\dsi f(x) dx=F(x)+C\)  ❷
    この式を微分方程式の 一般解 という。
    n階 の微分方程式には n個 の任意定数が存在し, 一般解には n個 の任意定数が含まれる。

     

      用 語 2

    【参照先】
  • •一般解
  • •特殊解
  • •初期条件
  • •境界条件
  • •正規形と非正規形
  •  変数分離形 


    \(x\) のみの関数 \(\s{f(x)}\)\(y\) のみ関数 \(\s{h(y)}\) に分離している下式❸ が 変数分離形の微分方程式という。
    \( \dera{y}{x}= \ul{\b{f(x)}}\ \ul{\b{h(y)}}\)  ❸

    \( \frac{1}{h(y)} \dera{y}{x}= f(x)\) ❸'
    \(h(y) \ne 0\) とする (詳細は※1を参照)

    両辺をx で積分すると
    \( \int \ul{\frac{1}{h(y)} \dera{y}{x}} dx = \int \ul{\frac{1}{h(y)} dy} \) \(= \int f(x) dx \)
    下線部は置換積分
    一般解は任意定数をC として次式で与えられる
    \( \sc{\dsi} \frac{1}{h(y)} dy=\sc{\dsi} f(x) dx+C\)  ❹

     同次形 

    【参照先】
    1階微分方程式を次式の形(変形して)
    \(\dera{y}{x}=f(\frac{y}{x})\) \(\quad \sc{ :❶}\)   を同次形の微分方程式といいます。
    この一般解の求め方は以下の通り:
    \(y=ux\)\(\sc{\ :❷}\) とおき \(y=ux\)として, 微分(積の微分)すると:
    \(\dera{y}{x}=y'\sc{=u'x+ux'}=\ul{u'x+u=f(u)}\)\(\sc{\ :❸}\)
    \(\ \sc{❸}\)の別表記 \(y'=\dera{u}{x}x+u=f(u)\) \( \sc{\ :❸'}\)
    \(\dera{y}{x}=f(u)\)\(\sc{ :❶'}\) とおき, そして \(\ \sc{❸=❶=❶'}\) だから:
    \(\ul{u'x+u=f(u)}\) \(\ →\ u'x=f(u)-u\) \(\ →\ u'=\dera{u}{x}=\frac{f(u)-u}{x}\)
    次のように変数分離形にできる
    \(\frac{1}{f(u)-u} \dera{u}{x}=\frac{1}{x}\)
    両辺をx で積分すると
    \(\frac{1}{f(u)-u} \dera{u}{x} dx =\frac{1}{x} dx \) \( \clb{\to} \) \(\sc{\dsi} \frac{1}{f(u)-u} du =\sc{\dsi} \frac{1}{x} dx \)

    同次形の見分け方
    \( \dera{y}{x}=f\ \left( \dsfr{y---}{x---} \right) \)の形にして
    分母と分子の\(x,\ y\) の次数が同じの同次多項式あることです。
    \(\s{y'=(\frac{2x^2+y^2}{xy})}\) :〇 (∵分子と分母が2乗で同じ) 

    \(\s{y'=(\frac{x^2 \b{y}+y^2}{xy})}\):Ⅹ (∵\(\s{x^2 y}\)は3乗だから)

     1階線形微分方程式の公式 

    【参照先】

    1階線形微分方程式:
    \(\s{\dsfr{dy}{dx}}+p(x)y=q(x)\) \(\sc{\ :❶}\)


    その同次方程式:
    \(\s{\dsfr{dy}{dx}}+p(x)y=0\) \(\sc{\ :❷}\)


    ♦同次方程式(随伴方程式)の一般解
    \(y=C e^{-\int p(x)dx}\)\(\sc{\ :❸}\)
    \(n(x)=C\)とし \( \clb{\to}\ \) \(y=n(x)e^{-\int p(x)dx}\)\(\sc{\ :❸'}\)

    ♦定数項の関数 
    \(n(x)=\int q(x) e^{\int p(x)dx} +C \)\(\sc{\ :❹}\)

    ❹を❸'に代入して\(\ \clb{\to}\ \)次式❺ が成立

    公式:1階線形微分方程式の一般解
    \(y=e^{-\int p(x)dx}( \sc{\dsi} q(x) e^{ \int p(x)dx}\ dx +C)\)\(\sc{\ :❺}\)

     ベルヌーイ微分方程式の解法 

    【参照先】

    ベルヌーイの微分方程式:
    \(\s{\dsfr{dy}{dx}}+p(x)y=q(x)y^n\)\(\sc{:❻}\) \(\s{(n \ne 0,\ 1)}\)
    与式 両辺に \(y^{-n}\) を掛け,さらに \((1-n)\) を掛ける:
    \(\ul{(1-n)y'y^{-n}} +(1-n)p(x)y^{1-n}\)\(=(1-n)q(x)\)
    \(→\ul{(y^{1-n})'} +(1-n)p(x)y^{1-n}\)\(=(1-n)q(x)\)
    ここで \(u=y^{1-n}\) とおくと

    u \(\sc{(=y^{1-n})}\) の1階線形微分方程式
    \(u'+(1-n)p(x)u=(1-n)q(x)\)\(\sc{:❼}\)

    --- あとは先に学んだ1階線形微分方程式を解きます。 ---
    1階線形微分方程式の解の公式を\(y \to u\) にすると
    \(u'+p(x)u=q(x)\) \(\sc{:❶(関数u版)}\) \(\ \clb{\to}\ \) \(u=e^{-\int p(x)dx}( \int q(x) e^{ \int p(x)dx}\ dx+C)\)

     リッカチ微分方程式の解法 

    【参照先】

    リッカチ微分方程式:
    \(y'+\ul{R(x)y^2}+p(x)y-q(x)=0\) \(\sc{\ :❶}\)

    与式の特殊解を \(y_1\)
    \(y=y_1+u\), \(y'=y_1'+u'\) , 式 に代入し, 変形して 次式のベルヌーイの式を得る。
    \(u' + [ 2R(x)y_1 + p(x)] u =-R(x)u^2 \) \(\sc{\ :❷}\)
    あとは先に学んだベルヌーイの微分方程式を解いていく。

     完全微分方程式の一般解(不定積分版)

    【参照先】

    \(df=Pdx+Qdy=0\) \( \sc{②}\) \( \sc{ (=f_xdx+f_ydy=0) } \)

    • 必要十分条件:
    \(P_y=\pder{P}{y}=\pder{Q}{x}=Q_x\) \( \sc{\ :④} \)

    • 一般解:
    \(f(x,y)=C\) \(\sc{\ :③}\)
    \(f(x,y)=\sc{\dsi} P\ dx\)\(+ \sc{\dsi} \left( Q-\pder{}{y}\sc{\dsi} Pdx\ \right) dy=C\) \(\sc{\ :⑩}\)

    完全微分方程式の一般解(定積分版)


    \(x_1,y_1\) を定義域内の点を示す定数として
    \(f(xy)=\sc{ \dsi_{x_1}^x } P(x,y)dx\)\(+ \sc{\dsi_{y_1}^y} \ Q(x_1,y)dy=c\) \(\sc{\ :⑪}\)

     積分因子 

    【参照先】

    与式 \(P(x,y)dx+Q(x,y)dy=0\) の微分方程式において
    \(P \ne Q\) となり与式が完全微分方程式でない場合の積分因子は以下による。
    そして, その積分因子を与式の両辺に掛けて完全微分方程式にすることができる。

    1)\(\frac{1}{Q}(P_y-Q_x)=g(x)\),すなわち x のみの関数のとき
    積分因子 \(\ \b{u(x)=e^{\int g(x)dx}}\)

    2)\(\frac{1}{P}(P_y-Q_x)=h(y)\),すなわち y のみ関数のとき
    積分因子\(\ \b{u(y)=e^{-\int h(y)dy}}\)

     応用例1/直流回路の過渡現象

    【参照先】
    \(\ul{L \dera{i}{t}+R\ i=E }\)  :①''
  •  \(i:\)電流(A)
  •  \(E:\)電圧(V)
  •  \(t:\)時間(秒)
  •  \(R\):抵抗(Ω)
  •  \(L\):インダクタンス(H)ヘンリー

  • 一般解: \(i=\frac{1}{R}(E+ C_2 e^{-\frac{R}{L}t})\)) :③'
    特殊解: \(i=\frac{E}{R}(1+ e^{-\frac{R}{L}t})\)

     

     応用例2/放射性炭素年代測定の原理

    【参照先】
    \(\dsfr{dN}{dt}=-λN\)\(\sc{\ :①}\)
  •  \(N:\)残存の原子数(時刻t における)
  •  \(λ:\)崩壊定数(物質により決まる)
  •  \(N_0\):対象が死んだときの原子数

  • \(N(t)=N_0 e^{-λt}\) \(\sc{\ :②}\) \(崩壊定数 λ=1.210 \x 10^{-4}/年\)
    \(t=\frac{1}{λ} log\ \frac{N_0}{N(t)}\) \(\sc{\ :③}\)
    \(N(t)=N_0\ 2^{-\frac{t}{τ}}\) \(\sc{\ :④}\)

    以上
  • …【TOPに戻る】


  •   
    coffe

    [コーヒーブレイク/閑話]…お疲れさまでした