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湘南理工学舎
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2022/02/21   
2021/06/08

 楽しく学ぶ…微分積分

  偏微分・接平面・全微分

(partial derivative ・tangent plane ・total derivative) 
 --目 次--
偏微分係数
偏導関数
偏微分可能だが、連続でない例
連続かつ偏微分可能な条件
接平面の方程式
接平面の法線の方程式
全微分可能性
全微分式
全微分可能の条件(判定法)
例題1:\(z=-2x^2-y^2\)の接平面、法線、全微分
例題2:\(z=2x^2+y-2xy\) の全微分可能性
例題3:\(z=\frac{2xy^3}{x^2+y^2}\) の全微分可能性
   
  偏微分係数  
 2変数関数\(f(x,y)\)の微分操作は変数 xy のどちらかを(例えばyを)固定して、(例えばx の)1変数関数と見なして微分することです。
従って偏微分係数、偏導関数を求める微分操作は 1変数関数とおおむね同様です。
しかし1変数では「微分可能であれば、その関数は連続」であったが、2変数では少し異なるので注意を要する。
このことを説明していく。
1変数関数のグラフは曲線であり、その点おける接線の傾きは微分係数であった。
2変数の場合は曲面であり、その曲面上のある点における断面には、次の2つの曲線があらわれる。
ⓐ曲面と y=b に固定し x軸に平行な断面 によりできる 曲線 \(z_x=z(x)=f(x,b)\) [fig1を参照]
ⓑ曲面と x=a に固定し y軸に平行な断面 によりできる 曲線 \(z_y=z(y)=f(a,y)\) [fig2を参照]
これらの曲線の接線の傾きは2変数の偏微分係数である。
(注:あとで述べる接平面の傾きである。)

ⓐの曲線\(z_x=f(x,b)\) が x=a において微分可能で、接線が存在するとき、その接線の傾きをxについての偏微分係数という。
同様にして
ⓑの曲線\(z_y=f(a,y)\) が x=b において微分可能で、接線が存在するとき、その接線の傾きをyについての偏微分係数という。
偏微分係数は次のように表す:

\(f_x(a,b)\) \(= \frac{\partial f(a,b)}{\partial x}\) \(=\dot f_x(a,b)\)
\(f_y(a,b)\) \(= \frac{\partial f(a,b)}{\partial y}\) \(=\dot f_y(a,b)\)

上式の偏微分係数は関数\(f(x,y)\)を x または y を偏微分して (x,y) に (a,b) を代入することに注意。
下図は2変数関数のグラフの2つの断面によってできる2つ曲線の点\((a,b)\) における接線を表わしている。

偏微分可能とは下記の定義式の極限式が成り立つことである。
この傾きが微分係数です。微分係数の定義式は:

参考に1変数関数の微分係数の定義式は:
\( f'(a)=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{f(a+h)-f(a)}{h}\) でした。

2変数関数の偏微分係数の定義式  
\(h=x-a,\ k=y-b\) として

\( f_x(a,b)=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{f(a+h,b)-f(a,b)}{h}\) \(:(a)\)
\( f_y(a,b)=\displaystyle \lim_{ k \to 0} \frac{f(a,b+h)-f(a,b)}{k}\) \(:(b)\)

別表記:(内容は同上)

\( f_x(a,b)=\displaystyle \lim_{ x \to a} \frac{f(x,b)-f(a,b)}{x-a}\) \(:(a')\)
\( f_y(a,b)=\displaystyle \lim_{ y \to b} \frac{f(a,y)-f(a,b)}{y-b}\) \(:(b')\)

   
2変数グラフ
 fig1 y=bでの断面と接線  
2変数グラフ
 fig2 x=aでの断面と接線  

  偏導関数  
 定義域\(D\) の各点に偏微分係数を対応させる関数を偏導関数という。
表し方は以下の通り、いろいろです。 記号は\( \partial \) (ラウンドまたはデルと読む)を使います。

\(f_x=z_x= \left( \frac{\partial f}{\partial x} \right)_y\) \(= \frac{\partial f}{\partial x} =\dot f_x\)
\(f_y=z_y= \left( \frac{\partial f}{\partial y} \right)_x\) \(= \frac{\partial f}{\partial y} =\dot f_y \)

偏微分係数と同様な偏導関数の定義式を書くと次式となる。
偏導関数の定義式  
\(h=\Delta x\ \ k=\Delta y\) として

\( f_x(x,y)=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{f(x+h,y)-f(x,y)}{h}\) :\((a1)\)  (xが変数、yは定数)
\( f_y(x,y)=\displaystyle \lim_{ k \to 0} \frac{f(x,y+k)-f(x,y)}{k}\) :\((b1)\)  (yが変数、xは定数)

   
  偏微分可能だが、連続でない例  
\( \begin{eqnarray} f(x,y)= \begin{cases} \frac{2xy}{x^2+y^2} & (x,y)\ne (0,0) \\ 0 & (x,y)=(0,0) \end{cases} \end{eqnarray} \)
この関数は\((x,y)=(0,0)\)では極限値がなく連続ではない。(前回のテーマ【参照先】
では、\((x,y)=(0,0)\)での偏微分可能性を調べる⇒結果は偏微分可能である。

偏微分定義の式(a),(b)を使う。(式の定義より\(f(0,0)=0\))
\( f_x(0,0)=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{f(a+h,b)-f(a,b)}{h}\) \(=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{f(h,0)-f(0,0)}{h}\) \(=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{0-0}{h}\) \(=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{0}{h}\) \(=0\)
(極限を取る前に式は「0 」になる。0/0 の不定形にはならない)

従って(x,y)=(0,0) において\(f_x(0,0)\)が存在し、偏微分可能である。しかし関数は連続ではない(*)
(* )\( \because (x,y)=(0,0)\) での極限がなく、\(f(0,0)\)も存在しないから。
また同様にして \(f_y(0,0)\)についても同様の結果を得る。

  連続かつ微分可能な条件  
 1変数関数の微分はそのグラフの曲線を x=a での接線で近似することでした。
次式は1変数関数の微分の近似式による定義:

\(f(x)=f(a)+m(x-a)+r(x)\) \(,\ \underline{\lim_{x \to a} |\frac{r(x)}{x-a}|=0}\) \(\quad (c)\)
\(r(x)\)を誤差項と呼び、 \(x\rightarrow 0 \) において下線部(誤差項)は「0」となる。
微分可能なら 誤差項部は「0」、上記の m は接線の傾きで微分係数である。式(c)は接線の方程式となる、つまり
\(f(x)=f'(a)(x-a)+f(a)\) である。

この式は微分係数の定義式と同値である。【参照先】

 同様にして、2変数関数の微分の場合、接平面が ある点(x,y)=(a,b) での曲面を最もよく近似する。
  全微分可能なら「連続かつ偏微分可能」  
曲面の滑らかさは曲面の接平面が存在するか否かであり、接平面が存在すれば、その関数は(x,y)=(a,b) で連続 かつ微分可能である。
これを全微分可能という。
全微分可能な2変数関数なら「連続かつ偏微分可能」である。
2変数グラフ
 fig3 曲面の接平面  


2変数グラフ
 fig4 ACH の断面  

  接平面の方程式  
接平面とは fig3 において2つのベクトル\(S_x\),\(S_y\)で張られる平面である。
\(S_x\)はx軸に平行な面にできた曲線の接線の単位ベクトル。
\(S_y\)はy軸に平行な面にできた曲線の接線の単位ベクトル。
接平面の方程式  ( 導出の【参照先】) 

\(f(x,y)-f(a,b) \) \(=\frac{\partial f(a,b)}{\partial x}(x-a)\) \(+\frac{\partial f(a,b)}{\partial y}(y-b)\) \( \quad (d) \)
\(f(x,y)-f(a,b) \) \( =m_x (x-a) + m_y(y-b) \) \( \quad (d') \)

単位ベクトルの成分: \( s_x=(1,0,m_x), s_y=(0,1,m_y) )\)より
接線の傾きは: \(m_x=f_x(a,b)=\frac{\partial f(a,b)}{\partial x}\) \(,\) \(m_y=f_y(a,b)=\frac{\partial f(a,b)}{\partial y}\)


  接平面の法線の方程式  
接平面上の点\((a,b,f(ab))\)における法線の方程式は: 

\(\frac{x-a}{f_x(a,b)}=\frac{y-b}{f_y(a,b)}=\frac{z-f(a,b)}{-1}\) \( \quad (e) \)

 【法線方程式の導出】
以下、途中計算では「\(f_x(a,b)\Rightarrow \color{red}{f_x}\)」,「\(f_y(a,b)\Rightarrow \color{red}{f_y}\)」と簡略表記する。
接平面を貼る単位ベクトル\(s_x,s_y\)の垂線(法線の単位ベクトル\(\bv{n}\))は\(s_x\)と\(s_y\)の外積である。
 (外積の結果はベクトルの成分表示に注意) 計算方法の【参照先】 

\( \bv{n}=S_x \x S_y= \begin{pmatrix} 1\\ 0\\ f_x \end{pmatrix} \) \(\x \begin{pmatrix} 0\\ 1\\ f_y \end{pmatrix} \) \(= \begin{pmatrix} -f_x\\ -f_y\\ 1 \end{pmatrix} \)

原点 O(0,0,0)として、\(\bv{n}\)の始点A(a,b,f(a,b))、\(\bv{n}\)の延長上(t倍)の任意の点 P(x,y,z)とする。

  
2変数グラフ
 【空間の直線】  

媒介変数t (実数倍)を用いた空間の直線の式:

\(\vec{OP}=\vec{OA}+t\ \bv{n}\) をもとに:
\(\vec{OP}=(x,y,z)\)\(\quad\) \(\vec{OA}=(a,b,f(a,b))\) \(\quad\) \( \bv{n}=(-f_x,-f_y,1)\)
\( \begin{pmatrix} x\\ y\\ z \end{pmatrix} \) \(= \begin{pmatrix} a\\ b\\ f(a,b) \end{pmatrix} \) \(+ t\ \begin{pmatrix} -f_x\\ -f_y\\ 1 \end{pmatrix} \)

この行列式を分解して
 \(x=a-t\ f_x(a,b)\)
 \(y=b-t\ f_y(a,b)\)
 \(z=f(a,b)+1\)
となり、上記の3つの式を「\(-t=\cdots\)」の形に変形すると式(e) が導かれる。
【参考】

ベクトルA とB の外積「\(A \times B=C\)」とは⇒A とB が張る平面に垂直なベクトル C である。 【参考先】
ベクトルA とB の内積「\(A \cdot B=0\)」のとき、A とB は平行である。 【参考先】

  全微分可能性  
 全微分可能とはその関数の曲面のある点に接平面が存在することであるが、具体的な定義は以下である。
2変数関数f(x,y) が 点(a,b) において全微分可能とは(単に微分可能ともいう)
次式が成り立つとき全微分可能である。

\(x-a=\Delta x=h, \ x-b=\Delta y=k\)\(,\) \(ℓ=\sqrt{h^2+k^2}\)として
\(f(x,y)=f(a,b)+m_x(x-a)\)\(+m_y(y-b)\)\(+\color{red}{o(ℓ(h,k))}\) \(\ :(f)\)
\(f(x,y)=f(a,b)+m_xh+m_yk\) \(+\color{red}{o(ℓ(h,k))}\) \(\ :(f')\)

(最右辺の誤差項を除けば接平面の式である)
誤差項のランダウ記号\(o(ℓ(h,k))\)については以下の(※1)を参照

式(f)が成り立つとは、誤差項は「0」、そして \(m_x=f_x(a,b), \ m_y=f_y(a,b)\)→これは接線の傾きです。
すなわち下式が成り立つ:
\(f(x,y) = f(a,b)+ f_x(a,b) (x-a)\)\(+ f_y(a,b) (y-b)\)

別表記(内容は同上)
上式(d')を変形し、誤差項を加えた式

\(f(x,y)-f(a,b) = m_x (x-a)\)\(+ m_y(y-b)+r(h,k)\)  \(\quad (f'')\) 

\(r(h,k)\)\(=f(x,y)-f(a,b)\)\(-m_x(x-a)-m_y(y-b)\)
に対し、 \(\color{fuchsia}{r(h,k)=o(ℓ(h,k))=0} \) (以下の注の❷)
が成り立つとき全微分可能である。
注:(※1): 高位の無限小について

\(o(ℓ(h,k))\)の「\(o(\dots)\)」をランダウ記号という。
rは曲面を接平面で近似したときの誤差です。
\(o(ℓ(h,k))=\displaystyle \lim_{(h,k) \to (a,b)} \frac{r(h,k)}{ℓ(h,k)}=0\) ❶
式❶は「0」に収束する速度が分子のr(h,k)ほうが分母より早いことを意味する。
(分子が早く「0」になるので、この極限「0」に収束する。)
これを\(r(h,k)\)は\(ℓ(h,k)\)より高位の無限小という。
また、 \(\color{fuchsia}{ r(h,k)=o(ℓ(h,k))}\) ❷
と書くと式❶を意味する。

また全微分可能なら次式が成り立つ (全微分可能の判定に使う式

(※1)を参考に式(f)を変形すると:
・\(\displaystyle\lim_{(h,k) \to (a,b)} \frac{\color{red}{r(h,k)}}{ℓ(h,k)}\) \(=\displaystyle\lim_{(x,y) \to (a,b)} \frac{\color{red}{r(h,k)}}{\sqrt{h^2+k^2}}=0\) \(\ :(g)\)
\(\sqrt{h^2+k^2}=\sqrt{(x-a)^2+(y-b)^2}\)
(h,k)→(a,b) のとき (x,y)→(a,b) である。
・\( \color{red}{r(h,k)}\)\(=f(x,y)-f(a,b)\)\(-f_x(a,b)h-f_y(a,b)k\)\(=0\)\(\ :(h)\)
となる。

  全微分式  
2変数関数が全微分可能と仮定すると\(r=0\) となるから:(fig3 を参照)
 \(\varDelta z = \varDelta c\)
 \(\varDelta z = f_x \varDelta x + f_y \varDelta y\)
上式をもとにして、式変形すると次の全微分式が得られる。
(導出の【参照先】

\(df=\)\(f_x(x,y)dx +f_y(x,y)dy\)  \(\quad (i)\)

  全微分可能の条件(判定方法)  
全微分可能は「上記の式(g)または(f)の成立」に加えて、以下が成り立てば全微分可能である。
定義域D における 2変数関数f(x,y)の偏導関数\(f_x(x,y)\),\(f_y(x,y)\)が存在して、それらが点(a,b) で連続ならば
その関数f(x,y)は (a,b) において全微分可能である。
(偏導関数の存在に連続性が加わると全微分可能となる)


 例題1 次の関数の点(1,1,-3)における接平面、法線、全微分を求めよ
 \(z=f(x,y)=-2x^2-y^2\)

\(f_x= \dd{}{x}(-2x^2-y^2)\) \(=2\cdot (-2)x=-4x\)
\(f_y= \dd{}{x}(-2x^2-y^2)\) \(=2\cdot (-1)2=-2y\)
\(f_x(1,1)=-4 \cdot 1=-4\) \(\quad\) \(f_y(1,1)=-2 \cdot 1=-2\)
\(f(a,b)=f(1,1)=-3\)

接平面は式(d)を変形して

\(f(x,y)=f_x(a,b)(x-a)\)\(+f_y(a,b)(y-b)+f(a,b)\) \(=-4(x-1)-2(y-1)-3\) \(=-4x-2y+3\)

法線は式(e)より

\(\frac{x-a}{f_x(a,b)}=\frac{y-b}{f_y(a,b)}\) \(=\frac{z-f(a,b)}{-1}\)
\(\frac{x-1}{-4}=\frac{y-1}{-2}\)\(=\frac{z+3}{-1}\)

2変数グラフ
 fig5 \(\ -2x^2-y^2\)  

 例題2 次の関数の全微分可能性を調べよ
 \(z=f(x,y)=2x^2+y-2xy\)
xyの多項式だから、\(f_x, f_y\)の存在とその連続性を調べる。
偏微分は:
 \(f_x=4x-2y\)
 \(f_y=1+2x\)
両関数ともx、y の1次関数なので平面であるから \(f_x,f_y\) は連続であるので全微分可能である。(fig6)

2変数グラフ
 fig6 \(\ 2x^2+y-2xy\)  
2変数グラフ
 fig7 \(\ \frac{2xy^3}{x^2+y^2}\)  

 例題3 次の関数の点(0,0)における全微分可能性を調べよ

\( \begin{eqnarray} z= \begin{cases} \frac{2xy^3}{x^2+y^2} & (x,y)\ne (0,0) \\ 0 & (x,y)=(0,0) \end{cases} \end{eqnarray} \)

偏微分\(f_x,f_y\)は有理数の0/0 の不定形になるので、式(g)が成り立つか否かにより判断する。
式(g)が「0」に収束すれば全微分可能である。
式(g)を引用する準備
 与式と式(a),(b)より

\(\underline{f(0,0)=0}\) (与式より)
\( f_x(a,b)=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{f(a+h,b)-f(a,b)}{h}\)\(\quad (a)\)
\(\underline{f_x(0,0)}=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{f(h,0)-f(0,0)}{h}\) \( =\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{0}{h}\ \underline{=0}\)
\( f_y(a,b)=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{f(a,b+h)-f(a,b)}{h}\) \(\quad (b)\)
\(\underline{f_y(0,0)}=\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{f(0,h)-f(0,0)}{h}\) \( =\displaystyle \lim_{ h \to 0} \frac{0}{h}\ \underline{=0}\)

(上式は「h→0」のときの極限値でした)
上記を式(h)に代入すると
\(r(h,k)=f(x,y)-f(a,b)-f_x(a,b)h\)\(-f_y(a,b)k\)
\(=\color{red}{f(h,k)}-f(0,0)-f_x(0,0)h-f_y(0,0)k\)\(=\color{red}{f(h,k)}\) \(=\frac{2hk^3}{h^2+k^2}\)
\(\therefore r(h,k)= f(h,k)\)\(=\frac{2hk^3}{h^2+k^2}\)

これより式(g)は:

\(\displaystyle \lim_{(h,k) \to (0.0)} \frac{r(h,k)}{h^2+k^2}\)\( \quad (g) \)
\( =\displaystyle \lim_{(h,k) \to (0.0)} \frac{2hk^3}{h^2+k^2} \frac{1}{\sqrt{h^2+k^2}}\)
\( =\displaystyle \lim_{(h,k) \to (0.0)} \frac{2hk^3}{(h^2+k^2)^{\frac{3}{2}} }\)

分母に\((h^2+k^2)\)の項があるので極座標変換すると簡単になりそうである。
\(h=r cosθ,\ k=r sinθ\)、また \(r \rightarrow 0\)の極限として上式を変形する。

\( =\displaystyle \lim_{r \to 0} \frac{2rcosθ (r sinθ)^3}{(r^2 cos^2θ+r^2 sin^2θ)^{\frac{3}{2}} }\) \( =\displaystyle \lim_{r \to 0} \frac{2 r^4 cosθ (sinθ)^3}{r^{ 2{\frac{3}{2}} }(cos^2θ+sin^2θ)^{\frac{3}{2}} }\) \( =\displaystyle \lim_{r \to 0} \frac{2 r^4 cosθ (sinθ)^3} { r^3 \cdot 1 }\) \( =\displaystyle \lim_{r \to 0} \ 2 r cosθ (sinθ)^3\) \(=0\)

従って与式は全微分可能である。

coffe

[コーヒーブレイク/閑話]…お疲れさまでした