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湘南理工学舎
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2024/02/07

 豆知識/数学

 階乗・オイラーの等式
(surface element・surface vector)
 --目 次--
階乗
オイラーの等式
(世界で一番美しい数式)


ここで紹介する"階乗" と "オイラーの等式(世界で一番美しい数式)" は前回の記事の「博士の愛した数式」に 出てくる数式です。
ここではさらに深く説明します。
 階 乗 
nの階乗とは:
自然数n (注1) に対し1からn までの全ての自然数の積である。
下図は,階段を下ると階乗が増えていく様子を示しています。

注1:厳密に言うと"非負の整数(正の整数)"でありn は0 も含んでいる。
注2:0の階乗は \(0!=1\) と定義されている。
nの階乗\(n!\)とは:
\(n!=1\x 2\x \cdots \x n\)
例えば4の階乗は:
\(4!=1\x 2\x 3\x 4=24\)
階乗
fig1 階乗
階乗はn が増加すると急激に増加し, 同様に累乗も増加します。
2つの相違点は:
•階乗は階段状の増減で連続性はない,累乗は連続性のある増加です。
直感的な表現として:
・連続性とは滑らかなアナログ曲線
・階段状の増減とはデジタル波形のような増減で連続性はない
•階乗の増加速度は累乗より早い。
上図の右側はn の増加に対する, 階乗と累乗の増加の状況です。
n が小さい領域では累乗の方が増加は早い(増加量が大きい), n をもっと大きくして\(n \to \infty \)にすると 階乗の方が増加が早くなる。
n が\(\infty \)の時, 階乗は累乗より先に \(\infty \) となり,下式は 0 に収束・固定される。
  \(\displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{3^n}{n!} \)\(=0\)
但し,これは直観による結果です。
数学としての証明【参照先】

 オイラーの等式  【世界で一番美しい数式】
オイラーの等式:
\( e^{i π}+ 1 = 0 \)
【参考図書】Newton 「数学のせかい 教養編」

 この式には「いわくありげ」な不思議な数が集まっています、まず、その演算結果が0(ゼロ)です。
0 は足し算/引き算では影響しない数。
1 はかけ算/割り算では影響しない数。
\(π\ \)は 3.14159 …の無限小数
\(e\ \)は 2.71828 …の無限小数
 \(e^x\) は何回微分しても変わらない。(\(e^x\)のまま)
上の簡単な式により、虚数を通して、このような複雑な、「いわくありげ」な数の演算結果が0(ゼロ)になる。
虚数も長年否定されきた、2乗するとマイナスになる数。
英語ではimaginary number である。 
0(ゼロ)も過去に長年、数字として認められなかった歴史があります。

この式は次のオイラーの公式を使い証明します。
オイラーの公式:
\( e^{iθ}=cos\ θ+i\ sin\ θ\ \)
この公式をそのまま受け入れて:
この式に \( θ=π \) を代入する。
\( e^{iπ}=cos\ π+ i\ sin\ π\) \(=-1+i\x 0=-1\ \)

\( \therefore e^{i π}+ 1 = 0 \) …証明終わり。

ネイピア数は次の無限級数 (式①または式②) を展開すれば求まります。
ネイピア数の定義式
\( e=\displaystyle \lim_{ n \to \pm \infty} \left ( 1+ \frac{1}{n} \right )^n \) \(:①\)
\(e=1+\frac{1}{1}+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\cdots\)\(=2.71828\cdots\)
最初に見出したのはベルヌーイであり,複利計算のためだった。
ネイピア数の最古の文献は,1618年,対数の研究にネイピアが発表した。
微分積分学での定義は:
\(e=\displaystyle \sum_{n=0}^{\infty} \frac{1}{n!}\) \(:②\)

  

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