\(= \underline{1}\ x^3+\underline{3}\ x^2y+\underline{3}\ xy^2+ \underline{1}\ y^3 \cdots (2)''\)
\(= {}_3 \mathrm{ C }_0 x^3 + {}_3 \mathrm{ C }_1 x^2 y +{}_3 \mathrm{ C }_2 x y^2 +{}_3 \mathrm{ C }_3 y^3 \cdots (2)''' \)
①3つの【 】から y を 0 個選ぶ、選び方:
\(={}_3 \mathrm{ C }_0=1\)
(3つの【 】から x を 3 個 の選ぶ選び方と同値)
②3つの【 】から y を 1 個選ぶ、選び方:
\(={}_3 \mathrm{ C }_1=2 \)
(3つの【 】から x を 2 個 の選ぶ選び方と同値)
③3つの【 】から y を 2 個選ぶ、選び方:
\(={}_3 \mathrm{ C }_2=2\)
④3つの【 】から y を 3 個選ぶ、選び方:
\(={}_3 \mathrm{ C }_3=1\)
以上から
(2)''=(2)'''
…証明終わり。
\( = \displaystyle \sum_{ r = 0 }^{ n } \ \color{red}{\underline{ {}_n \mathrm{ C }_r}} \ x^{n-r} \ y^r \cdots (3)' \)
\( = {}_n \mathrm{ C }_0 x^{n}+ {}_n \mathrm{ C }_1 x^{n-1} y\)
\(+ {}_n \mathrm{ C }_2 x^{n-2} y^2 +\)
\(\cdots + {}_n \mathrm{ C }_r x^{n-r} y^r\)
\(\cdots+ {}_n \mathrm{ C }_{n-1} x y^{r-1}+{}_n \mathrm{ C }_n y^n \cdots (3)''\)
① n 個の 【 】から y を 0 個選ぶ、選び方:
\(={}_n \mathrm{ C }_0\)
(n 個の【 】から x を n 個 の選ぶ選び方と同値)
② n 個の【 】から y を 1 個選ぶ、選び方:
\(={}_n \mathrm{ C }_1 \)
(n 個の【 】から x をn-1 個 の選ぶ選び方と同値)
③ n 個の【 】から y を 2 個選ぶ、選び方:
\(={}_n \mathrm{ C }_2 \)
(n 個の【 】から x をn-2 個 の選ぶ選び方と同値)
\(\quad \quad \vdots \quad \quad \quad \vdots \)
④ n 個の【 】から y を r 個選ぶ、選び方:
\(={}_n \mathrm{ C }_r \)
(n 個の【 】から x を n-r 個 の選ぶ選び方と同値)
\(\quad \quad \vdots \quad \quad \quad \vdots \)
⑤ n 個の【 】から y を n-1 個選ぶ、選び方:
\(={}_n \mathrm{ C }_{n-1}\)
⑥ n 個の【 】から y を n 個選ぶ、選び方:
\(={}_n \mathrm{ C }_n\)
これより各項の係数であるコンビネーションが(3)'' と 同じである。…証明終わり。
(1)このパスカルの3角形では2項定理の5乗までの係数が表されています。
(2)上から2段目 \( (x+y)\)、3段目 \( (x+y)^2\) \(\cdots (x+y)^5 \)
の2項定理の係数です。
(3)特定の段において、隣どうしの2つの数の和が、その下の段の真下の数です。
(4)これよりコンビネーションの計算をしなくても2項定理の係数が求まる利点があります。
(5)最下段は5乗の係数を利用して
\( (x+y)^5\) を展開した式です。
2項定理を全部覚えなくても、
パスカルの3角形の構成を理解していれば、
例えば\( (x+y)^2\) の展開から得る、各項の係数 ( 1 , 2 , 1 )を書き、
これをベースにして、
その上の累乗の係数を書く。
このようにして累乗を次々に増やし、パスカルの3角形の裾野を増やしていけば、要求の
n 乗にたどり着き、
\( (x+y)^n\)
の展開式が書けることになる。