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湘南理工学舎
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2020/10/22

 楽しく学ぶ…初歩の数学

  数列・級数・シグマ計算

(numerical sequence・series・sigma calculation )

 --目 次--

数列(numerical sequence)
級数(series)
無限級数
有限級数
数列\(\{a_n\}\)の和:シグマ ∑(sum)
部分和:(partial sum)
シグマ(数列の和)の計算
シグマ(数列の和)の公式
等差数列
等比数列
調和数列
調和級数

数 列 (numerical sequence)
自然数\(n(n=1,2,3,…)\)におのおの1つの実数を対応させて、ある規則に従い順序づけて並べた数の列の集合。
{\({a_n}\)}\((n≥1)\) または{\({ a_1,a_2,…,a_n,…}\)}などと表わします。
\(a_1\) :初項、 \(a_2\) :第2項、\(a_n\):第n項(一般項ともいう)
\(n\)が無限大の時は無限数列という。

級 数 (series)  
数列(※1)の項を n の小さい順に並べて加算して得られる式:
 \(a_1+a_2+a_3+…+a_n+\cdots \) を級数という。
ある規則で並べられた数(または関数)の列を順次、加算した式のことです。
数列の数 n により有限級数と無限級数がある。
単に「級数」といえば無限級数のことをいっている。
※1:級数には関数列の無限和があるが、ここでは数列について扱う。、

無限級数:
 \( \displaystyle \sum_{ i = 1 }^{ \infty } a_n = a_1+a_2 + …+a_n+ … \)

有限級数:
 \( \displaystyle \sum_{ i = 1 }^{ n } a_n = a_1+a_2 + …+a_n= A_n \)

数列\(\{a_n\}\)の和:シグマ ∑(sum)
 \(S= \displaystyle \sum_{n = 1}^{n} a_n=a_1+a_2+\cdots+a_n \) と表す。

部分和:(partial sum)
 無限級数の第n 項 \(a_n \)までの和、すなわち \(S_n=a_1+a_2+…+a_n\)の\(S_n\)を部分和という。
無限級数を無限個の和をとることはできないので、部分和\(S_n\) を用いて、級数の収束、発散などを論じている。
以下のように部分和の収束・発散をもって無限級数の収束・発散としている。
•収束: \( \displaystyle \sum_{ i = 1 }^{\infty } a_n =A\)
•発散: \( \displaystyle \sum_{ i = 1 }^{\infty } a_n =\infty  \)

シグマ(数列の和)の計算/公式  

いくつかの証明は後日におこないます。
まずはシグマの計算に馴染んでください。
数列\({a_n}\)の第k項または第n項の部分和(初項から n 項 または k 項までの和)を∑を用いて
   \( \displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ k } a_k \) または  \( \displaystyle \sum_{ i = 1 }^{ n } a_n \) などと表わす。

以下にシグマの計算/公式の式を示します。
\(k\ ,n\ :\) 0 を含めた自然数。
\(c\ : \) 定数。
以下の公式を見ればシグマ計算の性質が分かります。
・定数は∑の前に出せる。
・足し算・引き算は∑を分けることができる。
・公式(9)のように∑に範囲(∑の上下の変数)を変えると、式の表現が変る。


(1)\(\ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n}(a_k+b_k) =\displaystyle \sum_{k = 1}^{n}a_k + \displaystyle \sum_{k = 1}^{n}b_k \)

(2)\(\ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n}c(a_k) =c\displaystyle \sum_{k = 1}^{n}a_k \)

(3)\(\ \displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } a_n =\displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } c = nc \) (※)
(※)本式は\( a_n \) が定数かつ \(a_n=c \)の場合)
\(\ \quad (\because c+c+…+c=nc) \) 

(4)\(\ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n} k = \frac{1}{2}n(n+1) \)

(5)\(\ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n} k^2 = \frac{1}{6}n(n+1)(2n+1) \)

(6) \(\ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n} k^3 = \left( \frac{1}{2}n(n+1) \right)^2 \)

(7)\(\ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n} k^4 \) \(= \frac{1}{30}n(n+1)(2n+1)(3n^2+3n-1) \)

(8)\(\ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n} (1-k)^2\) \(=0^2+1^2+2^2+…+(1-n)^2 \) \(=\displaystyle \sum_{ k = 0 }^{ n-1 } k^2\) \(= \displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } k^2 \)

(9)\(\ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n} a_{k+1} =\displaystyle \sum_{ k = 2 }^{ n+1 } a_k \)

(10)\(\ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n} a_{k-1} =\displaystyle \sum_{ k = 0 }^{ n-1 } a_k \)

(11) \( \ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n}a r^{k-1}\) \(=a \displaystyle \sum_{k = 1}^{n} r^{k-1}\) \(= a\frac{1-r^n}{1-r} \ \ (r \neq 1) \)
(式(11)は「等比数列の和」の講義で導出します。)

(12)\(\ \displaystyle \sum_{k = 1}^{n} 2^k\) \(=2 \displaystyle \sum_{k = 1}^{n} 2^{k-1}\) \(=2\cdot \frac{1-2^n}{1-2}\) \(=2(2^n-1) \)


等差数列(arithmetric progression)  
隣りあう項の差が等しい数列のこと。
•例 \( \overbrace{ 1,\quad 3,}^{2} {\quad 5,\quad 7,\quad 9, \quad} \) \( \overbrace{ 11,\quad 13,}^{2} \quad \cdots \)
この例では 初項:1、交差:2 の等差数列です。
  \( a_{n+1}=a_n+2 \)の関係があり、一般項は次のように考えて:
\( a_n= 1+ \overbrace{ \quad 2+\quad 2 + \cdots + 2 }^{(n-1)コ} \)  
これより一般項は(初項:1、交差:2):
\( \underline{a_n=1+2(n-1)=2n-1} \)

•等差数列の一般化した一般式(初項:\(a_1=a\),交差:d)
\( a_n= 1+ \overbrace{ \quad d+\quad d + \cdots + d }^{(n-1)コ} \)  
これより一般化した一般項は:
\( \underline{a_n=a+(n-1)d} \)


等比数列(geometric progression)  
隣りあう項の比が等しい数列のこと。
•例 \( \overbrace{ 5,\quad 10,}^{2倍} {\quad 20,\quad 40,\quad 80, \quad} \) \( \overbrace{ 160,\quad 320,}^{2倍} \quad \cdots \)
この例では 初項:5、公比(等比):2 の等比数列です。
 \( a_{n+1}=2\ a_n \)の関係があり、一般項は次のように考えて:
 \( a_n= 5\times \overbrace{\quad 2 \times \quad 2 \times \cdots \times 2 }^{(n-1)個} \)  
これより一般項は(初項:5、公比:2):
 \( \underline{a_n=5 \times2^{n-1} }\)
•等比数列の一般化した一般項 (初項:\(a_1=a\), 公比:r)
\(a_1=a \)

\(a_2=a_1r=ar\)

\(a_3=a_2r=ar^2\)

これより一般化した一般項は(初項:\(a_1=a\), 交差:r):
\( \underline{a_n=ar^{n-1} }\)


調和数列(harmonic progression)  
正の数列:
 \(\{a_n\}=a_1,a_2,…a_n…\)
に対し、この逆数の数列:
 \(\{b_n\}=\frac{1}{a_1},\frac{1}{a_2},…\frac{1}{a_n}…\)
が等差数列になっている数列をいう。(隣りあう項の差が等しい数列)
一般項は
 \(b_n=\frac{1}{a_n}= \frac{1}{a+(n-1)d}\)

例: \(\{a_n\}=\frac{1}{1},\frac{1}{2},\frac{1}{3},\frac{1}{4},…\)
よって \(\{b_n\}=1,2,3,4…\)
従って\(\{b_n\}\)が初項1、交差1の等差数列なので\(\{a_n\}\)は調和数列である。

調和級数(harmonic series)  
\(\ \displaystyle \sum_{n = 1}^{\infty} \frac{1}{n} =1+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\frac{1}{4}+… \)
により定義される級数のこと。

また一般調和級数として次の調和級数がある:
\(\ \displaystyle \sum_{n = 1}^{\infty} \frac{1}{n^p} \)
調和級数については「積分微分学」で取り扱います。

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[コーヒーブレイク/閑話]…お疲れさまでした