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(ε-Ν definition 1)
--目 次--
・巻末の【閑話】にε-N 論法の英語版を記載しておきました。英語版を大雑把に見ると上の内容は英語版の流れになっている。
(だから、初めて見たとき違和感があるのかなと思う。)
・曖昧さがなく厳密・簡潔すぎて、難しいですね!
\( \{a_n\}=\frac{1}{1},\ \frac{1}{2},\ \frac{1}{3},\ …\frac{1}{n},\ …\)
式(2) は次のように展開できます。
\( |a_n-α|<ε\)…(2)に対し
\(|\frac{1}{n}-0| <ε\quad \therefore \underline{n >\frac{1}{ε}} \)
例えば\(ε=0.1\)に対して \(N=\frac{1}{0.1}=10\) が存在する。
また\(ε=0.01\)に対して \(N=\frac{1}{0.01}=100\) も存在する。
さらに\(ε=0.001\)に対して \(N=\frac{1}{0.001}=1000\) も存在する。
図の \(a1, a2, …an,…\) は \(\frac{1}{n_1}, \frac{1}{n_2}, … \frac{1}{n_n}, …\)のことです。
\(n=10\) なら \(a_n= \frac{1}{10}= 0.1\)です。
例えば、\(a_n= \frac{1}{10}\)
(青線)
を拡大して下の段に行くと「 1/10000 」(=0.0001) が見えてくる。
•それに対応できる数列の番号 N が決められること。
•決めた N より後のすべての項\(a_{n+k}\)について、\(ε\)より小さくでき、式(2)が成立する。
•まず、n を \(ε\)で表す関係式を作る。
•\(n \ge N\)として N と \(ε\) の 関係式を作る。
•どんな小さな正の数ε にも対応できる N であることを確認。
N は自然数、ε は実数 であることに注目!
例えば\(\frac{1}{ε}=100.3\) のとき対応する自然数 \(N>101\)である。
こんなときにガウス記号[ ]を使うと以下のようになる。
\(n= [\frac{1}{ε}]+1=[100.3]+1\)\(=100+1=101\)
【ガウス記号の参照先】
絶対値を外すと\(|a_n-α|<ε\)は:
\(\ α-ε < a_n < α+ε \quad (1)\)
\(\ a_n-ε< α < a_n+ε \quad (2)\)
と表わせる。
式(2)を数直線で描くと真ん中に\(α\)があり、その前後の\(\pm ε\)の領域があるイメージです。
この数列は \(α\) にいくらでも近づくが\(α\) にはならないことに注意。
それが式 \(|a_n-α<ε|\) の意味、
解説:
\(a_n\) が限りなく大きくなるから、どんなに大きな K があっても、それに対してn を適当に決めれば \(a_n\) はさらに大きくなる。
すなわち\(a_n\) はいくらでも大きくなることを意味する。
これにより曖昧な「限りなく大きくなる」を使わないで表現したことになる。
K は負であること、(-K)は正であることに注意
\( b^n \gt -K\)
上記の指数を対数表示すると:
\(n \gt log_b (-K) \) (基底はb) となる。
この論法では \(ε\)に依存する \(N\) を求めること、\(N\) は\(ε\) の関数として \(N(ε)\) と表わしている本もある。
1. 【参考先】
For any \(ε \gt 0\), there exists a natural number N(ε)
such that for all \( n \geq N(ε)\), we have \(|a_n-\alpha| \gt ε\)
(ε is real number)
2. 【参考先】
For each real number \(ε \gt 0\), there exists a natural number N such that,
for every natural number \( n \geq N\), we have \(|a_n-\alpha| \gt ε\)